7月24日(日):礼拝メッセージ

7月24日  礼拝メモ  (T・O)
 詩篇16篇   (説教) 朝比奈悦也師
「ほかにはありません」   

 

詩篇16篇はダビデの作であるが、この詩の背景にあるダビデについて3つのことを学ぶ。

 

一、ダビデの生涯
 彼はイスラエル歴史の最も栄えた時代に出た三人の王の一人である。王として輝かしい生涯であったと同時に、三人の王の中で最も困難を極めた環境の中を通った王であった。少年時代は羊飼いとして羊を守るために命がけで獣と闘い、戦場でゴリアテとも戦った。サウル王に仕えるようになってからは周辺諸民族との闘いに明け暮れという厳しい命をかけた闘いを続け、大きな成果を挙げて忠実に王に仕えた。にもかかわらず彼は、王から報われるどころか、妬み憎まれ、何度も命を狙われた。最悪の現実の中を生きたダビデであったが、最高の人生を送った、と聖書は彼について語る。事実彼はイスラエルの黄金時代のトップに上り詰め、他の二人の王、サウルとソロモンにはない、平安のうちに栄光の生涯を全うし、最高の人生を生き抜いた(詩16:1011)。

 

二、ダビデの人生訓
 ダビデが送った生涯から得た教訓が2節に「あなたこそ、私の主。私の幸いは、あなたのほかにはありません」とある。ダビデは王となり、あらゆるものを手に入れることができたが、それらによって幸いを得たとは語っていない。また彼の周囲にいる人々によって幸いを得たとも言っていない。自分に与えられている才能や賜物によったとも語っていない。幸いを与えてくださるのは、いつでも共にいてくださる神様以外にはない、と語っている。

 

三、ダビデの信仰告白
 8節で「私はいつも、私の前に主を置いた。主が私の右におられるので、私はゆるぐことがない」とダビデは語る。彼はいつでも神様に目が向けられていて、最大の関心事は神様であると言う。その姿勢は、いついかなる時でも一切の主権は神にあることを認め、従うということであった。これが彼の信仰告白であり、人生訓の中心である。このことによって、ダビデが如何なる状況にあったとしても、彼に人生を最高に生き抜かしめた。

 

 今日、学んだことに心を留め、ダビデが生きた信仰に私たちも本気で生きよう。そして、死に至るまで揺るがされない信仰の人生を辿り、信仰のもたらす幸いを味わうお互いでありたい。