11月7日 礼拝メモ (T・O)
使徒16章16~34節 (説教) 朝比奈悦也師
「信仰による危機管理」
近年、自然災害や社会的事件や事故が頻発していて、それらによって社会が、家庭が、個人が大打撃を受けてしまう現実を目にする。いつ何が起こるか分からない中に生活しているため、日頃からそれらに備えるようにと危機管理が叫ばれている。聖書はその危機管理について教える書物である。今日の聖書箇所には、パウロとシラスがピリピの町でキリストを宣べ伝えたとき、その教えに反対する人々によって捕らえられ、むち打たれて牢に投げ込まれるという迫害に遭遇した。その中でパウロたちは信仰による危機管理をし、乗り越えることができた。その信仰による危機管理とはどのようなものかを学ぶ。
1、冷静な対応
人は直面する問題が大きければ大きいほど冷静な対応ができなくなり、混乱してしまう。しかしパウロたちは反対者たちから非人間的な扱いをされ、牢に繋がれてしまうという厳しい状況の中にあっても、神に祈りつつ神を賛美する歌を歌うことができた。なぜ冷静で居ることができたのか。それは、頼るべき神に頼ることができて、心に平安を持つ事ができたからであった。冷静さは信仰による危機管理による。
2、希望をもった対応
問題が大きければ大きいほど、人は否定的になり、失望し、諦める。しかしパウロたちは厳しい中にありながら決して失望せず、神に祈りつつ讃美歌を歌うことができた。それは神を信頼することによって希望をもつことができたから。更に突如として大地震が起った。牢の扉が全部開いてしまうほどであって、看守は、囚人たちが全部逃げ出してしまったものと思い、責任を感じて自害しようとした。パウロは看守に、自害してはいけない、囚人は皆ここに居ると告げ、諭した。信仰によってパウロは、冷静かつ揺るがない希望を持ち、起こり来た大問題を次々対処していくことができた。
3、力ある対応
混乱失望した人は、無力感に支配される。危機であればあるほど人は心に力を必要とする。パウロは信頼できるお方によって心に力を得ることができた。神への祈りと聖書のことばは、傷つき、萎えた心に励ましと力を与え、迷い、途方に暮れている心には知恵を与え、道を示す。次々危機が押し寄せても、パウロのように神によって冷静に、希望をもって、力ある対応をしていくことができる。自分だけではなく周囲の人々にも救いをもたらす働きをすることができる。
危機に立ち向かう秘訣を教えられた看守のように、イエスさまを信じて新しい人生のスタートを切ろう。